町から人がいなくなる?!過疎化の進む地域での過疎化対策とは(前編・過疎とは?地域の現状からみる過疎)

 こんにちは、まつきおです!皆さんは過疎という言葉をご存じですか?辞書を引いてみると…

過疎(かそ)

:これは「過ぎる」「多い」という意味。ここでは「過度に」といった意味で使われています。つまり、ある程度以上の度合いに達していることを表します。

:これは「まばらである」「密でない」という意味。物や人が少なく、離れて存在していることを示しています。

 「過疎」は「極度にまばらな状態」「過度に人が少なくなった状態」という意味になるわけですね~。過疎は特に人口密度が極端に低くなり、社会的・経済的に持続可能性が失われつつある地域を指すために使われます。この言葉は、日本では1960年代頃から地方での人口減少問題が深刻化する中で定着し始めたそうです。

 都市部に住んでいたころは、街を少し歩けば人!人!!人!!!でしたが、農山村地域では「自然が豊か」といわれるように木!林!!森!!!といったように第一村人を発見するほうが難しいです。満員電車に乗ることもありますし、新装開店オープンのスイーツ屋さんにできた行列に並ぶこともあります。でも、阿東をはじめとする過疎化が進む地域では人に会う方が難しいです。

 過疎化が進む要因のひとつとも考えられる少子化(少子高齢化)についてはこちらの記事で紹介していますので、合わせてお読みくださいね!要チェケラです!

 地域から人がいなくなる、「過疎化」、特に農山村地域においては、地域の人口が減少し、若い世代が都市部に移住する現象を指します。この過疎化の主な要因として挙げられるものとして例えば、どんなものがあるか、一緒にみていきましょう。

進学や就職をきっかけに故郷から離れるワカモノたち

 多くの若者は教育や就職のために都市部に移住し、その後戻ってこないことが一般的です。都市には多様な仕事の機会や生活の利便性が集中しているため、農村や地方の地域から人口が流出しやすくなります。働きざかりのワカモノがいなくなる=地域の産業を支える人がいなくなる、時がきたら働けていた方も高齢者となり維持できず、気づけば地域がさびれていく…わけです。

少子化と高齢化

 少子化は過疎化の一因であり、特に農村地域では顕著です。子どもの数が減ることで学校や地域のコミュニティが縮小し、それにより地域の人口が減っていってしまいます。
 高齢化が進むと働き盛りの若い人口がいないために地域の労働力が不足し、経済活動が停滞します。若い働き手がいなくなる…産業が回らなくなる…つまり!地域社会の維持やサービス提供が困難になるため、地域の魅力が減って、さらなる人口減少を招きます。特に、収入が安定せずに若者が新しい仕事を求めて都市に移住する傾向があるとされています。

交通・インフラの不足

 公共交通機関やインフラの整備が遅れている地域では、生活の利便性が低く、特に高齢者や若者にとっては不便な環境です。都市部では公共交通機関が充実しており、(大げさかもしれませんが)毎数分には電車がきますが、田舎では数時間ごとにあるかないか…です。都心部から田舎へ移住して一番変わった部分というのは、「移動手段」といっても過言ではない!と感じています。


 例えば一番近いコンビニエンスストアへいくにも車でないといけません。試しにGoogle Mapで自宅(地福駅前)からセブンイレブン(徳佐)まで、徒歩でどれくらいかかるのか確認してみました。な、なんと!1時間半かかるのです!!どひゃ~…アイスを買ったら溶けること間違いなし(トホホ)。ホームセンターがあったとしても品揃えの数が少ない(ほしいものが手に入らない)と、やはり車で1時間ほどの市街地へでかけて手に入れなければならないわけです…!

地域の魅力の低下

地福地域で毎年1月中旬に行われる重要無形民俗文化財「トイトイ」

 

 過疎化が進行する=地域としてさびれてくるとどんなことが起きるのか、地域の文化を伝承する人がいなくなったり、観光地として遊びに行くところがなくなったり…。つまりは地域の魅力度が低下し、訪問者や移住者の数が減っていきます。
 人の手入れが行き届かなくなった山は荒れ、野生動物たちとの居住範囲の境があいまいになり、獣害被害が増えたり…。かつて人の営みがあった家は空き家となり、空き家である期間が長くなるにつれて廃墟と化したり…。地域としての維持ができなくなっていくことでしょう。


 また、地域に昔から伝えられてきた習わしを伝える人がいなくなることで、文化的価値のある風習が絶えることにもつながります。ここ、地福にも重要無形民俗文化財である「トイトイ」という風習がありますが、子どもの人口が年々減っていて毎年開催するのが難しくなってきています。(阿東地域内で昔はどこでもあった風習ですが、今は地福のみ。そしてその地福もほかの地域の子どもたちの参加があって成り立っている状態です。

文化遺産オンライン「地福のトイトイ」
https://bunka.nii.ac.jp/heritages/detail/254019

マンパワーがみなぎる!そんな地域を維持していくために

 わたしが暮らす阿東地域でも、2024年の春頃に徳佐地区で地域の医療を支えていた「大草医院(内科、放射線科)」が閉院しました。地域の人が減る、地域を支えていた拠点が経営が維持できずになくなる…それまで利用していた地域の方は遠方の病院に通う必要がありますが、高齢者や交通手段のない人々にとっては大きな負担となってしまいます。そもそも、地域の公共機関では都市部のように分刻みで移動が可能ではありません。良くて2時間、大抵は5時間に2本電車やバスがあるかないか…体調が悪い時にいく病院へ、一日仕事でいかなくてはならなくなると考えただけでめちゃくちゃ大変ですね。


 日本全体で人口が減っている(少子高齢化)が進んでいる現在。都市部では人が過密になり、農山村部では過疎。といわれていますが、近い将来に都市部も農山村部も「過疎」になったときがきたとしたら…。人口が減って地域に暮らす人が少なくなっても、そこに暮らす人が幸せに暮らせるような地域づくりをこの先の20年、30年のためにしていくには、今!地域でどんな取り組みがなされているかを後編でご紹介しようと思います。ぜひ、ご覧くださいね!

 

筆者(サイト運営者)

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